HDD（ハードディスクドライブ）とSSD（ソリッドステートドライブ）はパソコンのデータ記録装置として使用されています。一般的に、内蔵型HDDの平均寿命は3~5年程度だと言われています。SSDの寿命は５年程度だといわれています。人的ミス、ハードウェアの故障、ウイルス感染、ドライバーの不具合、悪い使用環境、電力不安定、不良セクタなど、HDDとSSDの寿命に影響を与える要素がいろいろです。

この記事では、HDDとSSDの寿命を延ばす方法を簡単に解説します。

使用中に突然のシャットダウンを避ける

HDDやSSDが高速で動作している場合、突然の停電や不正なシャットダウンにより、ヘッドがすぐに元の位置に戻ってしまい、ヘッドとディスクが激しくこすれて破損する可能性があります。ハードディスクが故障する最も重要な原因の一つです。そのため、不正な起動や強制的な電源切断は絶対にやってはいけないのです。ドライブのインジケーターの点滅が止まり、ドライブの読み書きが終了したときのみ、コンピュータの電源を切ってください。

埃や湿気に注意

埃の多い環境では、ハードディスクの内部回路や部品に付着した埃が電子部品の放熱に影響を与え、温度上昇や液漏れを起こし、焼損の原因となることがあります。

また、空気が湿っていると、ホコリがHDDとSSD内の電子回路を腐食させ、故障の原因になることもあります。そのため、ホコリは小さくても、HDDとSSDにダメージを与える可能性があります。そのため、空気中の湿気やほこりを減らすために衛生的な環境を保ち、定期的にパソコンを掃除することを忘れないようにすることが大切です。また、ハードディスクに入り込んだホコリが、読み書きの際にプラッターやヘッドを損傷することがありますので、ご自身で分解しないことが大切です。

使用環境の温度に注意

温度もHDDとSSDの寿命に大きな影響を与えるので、一般的には20℃〜25℃に保つ必要があります。温度が高すぎたり低すぎたりすると、発振器のメインクロック周波数が変化し、ハードディスクの回路部品の誤動作や、熱膨張効果による磁気媒体の記録不良の原因となります。温度が低すぎると、空気中の水分が回路部品に結露し、ショートの原因になることがあります。

そこで、パソコンにヒートシンクや冷却ラックを装備したり、冷却クリームを塗ったりして、温度が高すぎるときは放熱性を高め、低すぎるときは保温性を高めることを忘れないようにしてください。

定期的にデータを整理する

HDDとSSDを使用していくと、データが蓄積します。HDDは時間が経つとデータが断片化され、動作が重くなります。新しいデータが断片的に保存されるため、読み取りヘッドの動きが激しくなり、ディスクの回転速度が上がり、過熱に加え、消耗が激しくなるため、ハードディスクの健康状態を著しく低下させます。空き容量を確保することで、HDDとSSDの寿命を延ばすことができます。

定期的にウイルスをチェックする

ウイルスの中には、CIHウイルスのように、ドライブを頻繁に再起動させ、データの読み書きを行い、ドライブ上のデータを破壊することで不良セクタを作り出すものがあります。日頃から最新のウイルス対策ソフトを使い、大切なデータの保護やバックアップを行うことが重要です。不明なサイトからソフトウェアをダウンロードしないことと不明なメールの添付ファイルをダウンロードしないのが重要です。また、ダウンロードしてインストールする場合でも、ウイルススキャナーでチェックします。

外からの衝撃を避ける

HDDとSSDは精密な機械です。パソコンを落とすと壊れやすくなります。特にHDDは物理的な衝撃に弱いです。

ハードディスクが動作中に大きな振動を受けると、ヘッドがデータ領域に衝突しやすくなり、データ領域に傷がついたり、ディスクに傷がついたりして、保存データが失われる可能性があります。

このため、動作中やシャットダウン後HDDやSSDの動作が停止するまでは、パソコンを動かしたり、ハードディスクを動かしたりしないことが重要です。また、ハードディスクの取り付け、取り外しの際には注意が必要で、移動・運搬時の振動を最小限に抑えるために発泡スチロールやスポンジの梱包材で保護するのがベストです。

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